2017年4月8日土曜日

MMIに寄せて。1



- "WA-RI-TO TECHNO" and “Drum0205"
わりと長く、TASKO / KIMURAさんとライゾマ / TOMOAKIさんが中心となって、 活動を続けられているMMI
ついに、東京でもライブがあるそうで、
Green Velvetが来日ゲストで登場する渋谷Contactのパーティー、AccutornにMMIもでます。


MMIの初期制作時にわたしもお手伝いさせていただいていたので、
すこし、思い出と愛情を書き残しておこうと思います。

まず、OEDにもない情報ですが、
MMIは、Musical Mechanical Instrumentsのそれぞれの単語の頭文字から採った略称、です。
音楽的、器械的な楽器群 = ロボットバンドとでも訳せるのでしょうか。

たとえば、
DAFT MACHINES / バカ機械たち、とも、
KIMURAさんは時々自らのバンドのことを愛しく呼称してはりました。
MMIの名前の由来がDAFT PUNKと関係あるのかどうかは、謎のままです。

(バカ機械とエンジンの関係性と歴史を知りたい人は、KIMURAさんのオフィシャルへ)

MMIを一目見ればわかるように、
否、
一目見ないと絶対にわからないのですが、
このMMIのバンドメンバー / ロボットたちの、
人間と機械の狭間にある、なんとも言えない、その奥ゆかしさがわたしは、とても大好きです。

その奥ゆかしさを感じていると、渋谷Contactでのタイムテーブルの謎が解けます。
よく見ると、一番最初のActに(Test)ってあることが愉しい。

[TIME TABLE(決定)]
23:00 / 23:15 / 15min / MMI (Test Live)
01:30 / 01:45 / 15min / MMI (Live)
04:00 / 04:15 / 15min / MMI (Live)



人間と機械の関係は、常にまずはテストから始まるとでもいいたそうな、そうでなさそうな、、、
とくに、ハイテクとアナログの技術相互観察によれば、試作を超えた試作ってあります。

MMIを製作する初期ではありますが、
そのときのわたしのメモに、
KIMURAさんのとても興味深いシンプルなことばがあります。

(MMI製作の目標)
+(ロボットの)動きを簡略化する。
+(機械それぞれの)最小の要素で最大の効果を出す。
+The TASKO 造形 = 動いて光る。を実現する。

(製作プロセスとして)
+手作りと量産、テイストを変えなければならない。
=手作りと量産の狭間にあるMMI。

このあたりは、私が打ち合わせ中にメモしたテキストなので、
ほんとうにKIMURAさんがいっていたのかどうか、は謎です。


MMIにとって、
初めてのLIVEとなった、Liquidroom (2015年, 2月)の製作時のメモには、


1/中頃_壊れない仕様にする


とありました。

KIMURAさんもTOMOAKIさんも、
機械やそれを動かすためのハードウェア、そのデザインとアイデアをマネジメントする、
一流のプロなので、「壊れない」とかあたりまえのことなのですが、

じぶんたちのあそびやつくりたいことには、ぎりぎりまで攻めて設計制作プログラミングをする妙な忍耐力と挑戦があります。
だから、「壊れない仕様にする」までのプロセスは素晴らしい。
そして、凄まじい。

きっとその素晴らしい挑戦と凄まじいプロセスが、あるマジックをユニークに作り出すことができるのだと、わたしは思います。
いつも奥ゆくしくも曖昧かつ壊れやすい関係性という空間を人間と機械(ロボット)が同時に作り出す、マジック。


下の動画をいただけると嬉しい。 そのマジックは、
いつも驚きと謎に満ちた時間を生きている、こどもたちのリアクションが証明しているのかもしれません。

わたしは、 技術を人が紡いでいく、その姿や様子を見出せるMMIがとても好きなのです。
そして、その技術を使って、共に作り出す人たちの集中力と緊張感はいつもすごい。
緩く見えても弛まぬあの感じが本当にすごいと思います。